確定申告の期限

先日、ニュースで「確定申告の一律延長は見送り」という見出しの記事がありました。
私は単純なので、なるほど今年は通常通り3月15日が期限になるのだなと理解しました。

ところが、知り合いの税理士関係の人たちの話を聞くと、「確定申告期限が4月15日まで延長された」というような話をしているのです。

どういうことだ？？？と思い、ニュース記事をよく読むと「新型コロナウイルスの影響で申告が困難な場合は4月15日まで、手続きを簡略化した上で個別申請を受け付ける」と書いてあるではありませんか。
つまり、申告書の余白に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」などと記載すれば、実質的には4月15日まで延長されるということなのです。

どっちの話が正しいのかと思って、国税庁の報道発表資料を確認してみました。

オミクロン株による感染の急速な拡大に伴い、確定申告期間（申告所得税：２月16日～３月15日）にかけて、感染者や自宅待機者のほか、通常の業務体制が維持できないこと等により、申告が困難となる納税者が増加することが想定されます。
こうした状況を踏まえ、令和３年分確定申告について、新型コロナウイルス感染症の影響により申告等が困難な方については、令和４年４月15日までの間、簡易な方法により申告・納付期限の延長を申請することができるようにしました。

令和４年２月３日付　国税庁　報道発表資料

ま、そりゃそうか。
国税庁がわざわざ「今年の確定申告期限は一律延長はしません」なんて発表するわけないですからね。
一律延長は見送りというのは、ニュース記者が記事を書く際に付け加えた内容になるのかな。

それにしても、今回の件では物事は二面性があるってことを痛感しました。
「確定申告期限は一律延長しない」のか、「簡易な方法で期限の延長ができる」のか。
どちらの視点で見るのが正しいのでしょうかね。

ま、あまりむやみに期限延長するのは、税理士としていかがなものかと思うのは、私だけでしょうか。

さて、確定申告で忙しくなりますが、がんばっていきましょう。